原発の考察

色々な人と、原発の是非について意見交換した。いろいろ勉強になった。

それらも踏まえ、追加の考察を。私見です。(前回の記事「原発もういいよ」もご参照ください。)

電力が必要 -> 原発が必要 は論理が飛躍している

今すぐ、という制約下においては正しいですが、論理的にはこれは飛躍。
電力は原発以外でも作れます。
同様に、「原発反対 = 電力不要」と捉えられるのも論理の飛躍です。

他の発電と比較するには、同条件ですべき

例えば再生可能エネルギーとの比較。
再生可能エネルギーに原発と同じだけ費用をかけてR&Dを行ったと仮定して、そのうえで、原発との比較をすべき。

原発のコストは最終処分までで計算すべき

これは様々なところで見られる、すごく当たり前の話ですが、念のため。停止プロセスの費用も含めて。
ちなみに最終処分場も決まっていないのに、どうやって最終処分するんですかね?
今の状況で、最終処分場が仮に決まったとして、超巨額の助成金と、超巨額の安全対策費用が求められますけどね。

科学的に正しい、と、リスクマネジメントとして正しい、は別

科学的には、立証されていないものは「正」として扱わない。原発の危険性も立証されていなければ「危険」と捉えないのは正しい。
しかしリスクマネジメントでは逆。安全が立証されていおらず、危険を唱える学者がいるなら、「危険」と捉えるべき。
ちなみに、東京電力からの情報開示や、今までの事故サンプル数が少なすぎることを考えても、「安全」は立証できない、と考えるのが普通だと思うのですが。

東京と福島

上で「安全」という言葉を使ったが、「どこが」というのを定義しないと議論が成り立たない。
えてして、原発反対の人は「福島は危険」、原発賛成の人は「東京は安全」という論調が多い気がします。
「東京は安全」という論理は、正しいかもしれない。東京電力を信用できなくても、僕にもそう思える。
でも、だから「原発=安全」ではない。福島で、原発の近くで、安全じゃないでしょう。避難しろって言ってるんだよ。
ま、首都東京を守るため、「想定外」があっても「東京は安全」なとこに作ってるんだろうけど。
「ほら、事故があっても東京は安全じゃないか」って論理じゃなく、「原発とその周辺」が安全かどうか考えるべきじゃない?
(ま、東京が安全なら国益として進めるべき、みたいなことを言う方も多いと思いますが、僕はそういう考え嫌いです。)

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