キッズ用品の中古品販売、ベビアールをクローズしました

6月(2018年)のことですが、2年半チャレンジしたベビアール(キッズ・ベビー用品の中古品販売)をクローズしました。

ご利用いただいた皆様には心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

正直、結構悩みました。最後の方、ぐんとお客様が増えていたので。

ただ、ビジネス的にはいろいろ難しかった。今後のためにも、振り返ろうと思います。ご興味ある方、お読みください。

 

在庫管理、商品管理が超大変だった

中古品のため、すべての在庫が1点ものです。注文が入ったらその1点を探し出して届ける必要があります。

また、WEBで売るには画像やデータを登録する必要があります。これらに掛かっていたコストが、だいたい700円/点。

特に洋服は単価も安く、ほぼ赤字でした。ブランド品に限ったりすると、zozoなどと競合になっちゃうという問題も。

ソフトウェア開発で業務を最適化するとして、必要な開発費200万、改良後の1点あたりのコストが300円くらい。
(専用アプリで、スマホで撮影すればすぐ商品と紐づく、とか。)

見積もってないですが、おそらくハード(什器とかまで)含めた改良だと8,000万以上掛かって、改良後の1点あたりのコストが100円くらい。

何着売れれば回収できるのか。。

 

物流の最適解が生み出せなかった(スケールしないと無理)

利益が高いのは大きなもの(ベビーカー、チャイルドシートなど)が多かったです。

知育おもちゃとか、抱っこ紐は小さくて利益率高かったのですが。

そうなると物流をいかにコスト抑えるかが鍵となる。アウトソースすると、宅配コスト、都内でも数千円かかっちゃう。

これが、注文が頻発して、その中で最適なルートを探すとかであれば改善されそうでしたが、そこまで注文が多くない状況だと、1点ずつ運ぶコストがかなりの負担になる。

 

スケールするかが読めない

市場規模からシェア出して規模算出、などはできるし、売上も右肩上がりだったのですが、計算よりも早いタイミングのどこかで天井があるんじゃないか、という不安がすごく大きかった。

メルカリのおかげで中古への抵抗は少なくなっていたけど、それがどこまで浸透しているか。

本当は自分たちでマーケットつくる勢いでやらないとダメだけど、その体力はなさそうでした。

 

リピーターから注文が多いのは洋服

当たり前ですが、ベビーカーとか大物って頻繁に買わない。

一方で洋服は、相当安かったのもあり、継続してお買い上げいただく方は多かったです。

つまり、いずれにしてもLTVがなかなか上がらない。

おそらく妊婦の時点でアプローチできれば、最初に大物いっぱい買うし、やはり2歳位までしか大物いらないので、違ったかも。

 

“ママとのリアルなタッチポイントから新しいビジネスを生む”ことができなかった

最初から自社物流にこだわっていたのは、この発想だったんですが、全然ダメでしたー。

 

 

最後に狙った市場は、保育園などの to B

こういったなかで、最後に狙ってたのが、toBでした。

保育園や児童館におもちゃなどを売る。ニーズはすごくあり、1回あたり1万円以上買ってくれることも多い。

キッズカフェの方は、棚1つ分くらい大人買いしてくれたこともありました。バンボとバウンサー、いくつ持ってっただろう。

C to B to Bという、少し面白いビジネスモデル。この市場は、開拓していけばかなり面白いと思います。

ただ、to B だし、堅い業界なので時間がかかる。市場を開拓して、営業して、黒字化までが長い。

でもこれ、たぶん、ちゃんとした経営者がやればビジネスになると思います。どなたかいかがですか?

 

 

これらを総括すると、下記です。

・市場の規模に対して、自信がもてなかった

・スケールで解決する問題が多いが初期投資がかさみ、回収スパンが長そう

・じわじわ攻めるだけの体力がなさそうだった

 

どれも今考えれば、当たり前で、最初に考えろよ!と言われるかも知れません。でもブレイクスルーを出せるのではと自分を信じてました。

どなたか、イケてる経営者ならこれらの問題にブレイクスルーを出せるんじゃないかな。

ビジネスとしては、買取も販売も、お客さまにすごく喜んでいただけたし、最後の方は毎日何人もガレージセールにきてくださり、僕が赤ちゃんあやしてるくらいでした。市場ニーズはあります。

ぜひ誰か、これを教訓に市場を作ってくれないかな。僕で良ければ体験談いくらでも話します。

 

大きな赤字でしたが、むちゃくちゃ勉強になりました。なにより、boocoo創業からはじめてといっていい、一般顧客からの売上がそれなりに上がりました。

ユーザーの方とも触れ合え、やっていて気持ちいいビジネス、役に立っていることを強く実感できるビジネスでした。

なので、後悔はしていません。これがあるから次へ進める。

 

 

最後ですが、実はクローズした一番大きな理由は、並行してやっていた

キッズプログラミング教室 アルスクール

にリソースを集中したい、との思いです。こちらの状況についてはちゃんと投稿します。

 

応援ありがとうございました。

boocoo代表 村野

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Website