シンポジウム「Micro:bitを使ったIoTプログラミング教育」

「Micro:bitを使ったIoTプログラミング教育」というシンポジウムに行ってきました。また東大。学生時代より勉強している気がします。

 

講演、セッションともすごくインスパイアされました。色んなシンポジウムに最近行っていますが、すごくいい雰囲気でした。越塚先生の雰囲気なのかな。

 

Waris Candraさん(Head of Asia, Micro:bit Educational Foundation)の基調講演。「みんなでよくしてこうよ!」という思いがすごく感じられました。

スイッチエデュケーションの小室代表。母親としての思いと社長としての思い。似たような立場なこともあり、共感します。

 

そのほかの皆様も、ありがとうございました。

 

 

セッションの中で聞いたこと、考えたことメモ。「」は聞いたこと(意訳あり)です。

・「プログラミングを勉強した子に、思っていたより簡単だった、という意見が多かった」
難しいって思われてるのか、それはそうだよなー。「やればわかる」と言ったって、そのハードルが高いとそもそもやらないよな。

 

・Makeって楽しそう(楽しい)!スクリーンに閉じこめずにキッズと一緒に遊んでみたい。

 

・「プログラミング的思考など、プログラミングスキル自体の勉強でない話も多いが、プログラミングスキルの勉強も大事だ」
確かに小学生に限って考えてると、”プログラミングスキルは今やるべき?”というのはあるが、社会人になったときにはプログラミングスキルはあった方が絶対いいよな。
→然るべきタイミングでスキルを身に付けるときに、プラスになる素養は絶対あるので、それが今は大事。

 

・「小2、小3くらいまでにプログラミングに触れないと”It’s not for me”と無関心になる」
年齢はともかく、それはある。大人ってプログラミングに対して苦手意識、恐怖意識持ってる人多いし。それまでの環境にもよるけど、探究型学習をやってきてる子たち(チャレンジ精神旺盛に育ってる)でも小学校のうちには触れたほうがいいと思う。

 

・「運動 x プログラミングの可能性」
いいかも。ArSchoolの先生、運動好きだったり体育会系だし。

 

作品も展示されてました。子どもたちに見せたい。

 

 

Micro:bitのエコシステムに寄与できたら面白いなー。作品はどんどん公開してこう。

Warisさんもそう言ってたし。Pythonデバッグしやすくしてって拙い英語でお願いしました!

長男の運動会が無事終わりました。

50m 7.5秒で保護者1位!やったぜ!怪我しなかった。肉が離れそうなとこで制御できるようになりました。

去年は40mくらいで肉離れして7.2秒だったから、どんだけ無茶してたんだよ。

身体作って痩せたら6秒台行けるかな。。。どうだろ。

 

子どもの運動会って、画像はブログに載せにくいですね。

教育ITソリューションEXPO(EDIX)行ってきました

ビックサイトでやってた教育ITソリューションEXPO行ってきました。

教育 x IT だとすごく領域が広いのですが、今の業界の雰囲気が見えて面白かったです。

 

教室運営系のシステム

いかに教室を運営するかのバックエンドのシステムもいっぱいありました。

リアルタイムでのリモートをサポートしたり電子黒板があったり。

確かにこれらを使えば、今までの単なるアナログより、より効率的に運営できそうです。必要になる規模になったら検討した方がいい。ただ、エンジニアな僕らは工数をかければ自分らで解決できちゃうとこが難しいんですが。。

 

 

キッズ向けの教材

マイクロソフトのブースではマインクラフトのセッション。

まだうちの子がマイクラにハマってない(やらせてないからという説もある)ので、イマイチ、ピンとこないんだよなー。

 

SONYのMESH。1デバイス1アクションみたいな感じで、これはこれで使いやすいと思う。

役割分担は凄くシンプル、一方で複数デバイス間の通信というのが、抽象度が高くて何歳からいけるかな、、

とはいえデザイン性といい、さすがだと思います。

 

 

すでにアルスクールで導入しているmicro:bit(スイッチエデュケーション社)のブースもありました!

ロボットサッカーやってます。

 

 

Bee-Bot。可愛いのか可愛くないのか、意見が分かれそう。

 

 

Z会さんは、レゴ®のリモートレッスン。保護者用ガイドが特徴的かな。

 

 

全体的に、すごい熱気があって、やはり盛り上がってる領域だなと強く思いました。ライバルという意味ではもちろん多いのですが、ある意味、同志、仲間でもある。保護者の立場で考えても嬉しいです。

 

なんというか、機能的、ロボット寄せな教材が多いなー。「XXできます!」的な。

もっと体験を売りにすればいいのにと思いました。

 

写真撮り忘れたので載せてませんが、Sheroが面白いなーと思いました。

イベント報告「21世紀型スキルを育むプログラミング教育の可能性」

“21世紀型スキルを育むプログラミング教育の可能性” というイベント(セッション)に、昨日行ってきました。

event20180515

東大の福武ホール。卒業してからの方が圧倒的にキャンパスに行ってるな。。未だに赤門を写真撮っちゃう。

 

いろんな実践事例がおもしろく、勉強になりました。

一方で、最近こういうのに色々参加させてもらってますが、現場同士のディスカッションの場があると嬉しい。

プログラミング教育をやっている皆さんは、競合というより、仲間として捉えたい。一緒にいいものを作っていきたい。

教室やられている皆様にお声がけしていこうかな。

 

 

なお、一番共感したスライドは下記です。

event20180515-2

 

アルスクールと非常に近しいです。

これ、子どもにとっては意外に難しいマインドセットです。大人にとってはもっと難しい。

例えば「たくさんしっぱいできるようになりました!!」が、ものすごい成長だと思います。これを主題にすればいいのになー。

 

創造性について考察する

プログラミング教育で得られるものというと、「論理的思考力」と「創造性」とよく言われている。

その創造性について考えてみたい。

 

創造性の定義はいったん置いておき。

プログラミング教育で創造性が身に付くのか?

僕はエンジニアといっぱい仕事をしている。プログラマーの多くが創造的だったかと言われると、NOと言わざるを得ない。むしろ、そうでない人のほうが多い。

ユニークなビジネスアイデア、企画を出す人は(もちろんエンジニアにもいるが)プロデューサーのような役割の人が多いし、エンジニア出身のスタートアップ経営者も相対的に(日本では)少ないと思う。

何より、僕はエンジニアだが、自分が創造的だとはまったく思わない。

 

プログラミングができると創造的でなくなる、と言っているわけではない。プログラミングができて創造的な人もたくさんいる。でも、プログラミングができることと、創造的であることに相関関係は見られない

 

仮に創造性を「アイデアをひらめくこと」だとすれば、プログラミングは、ひらめいたアイデアを具現化するプロセスである。創造性とは関係ない。

 

ではなぜ、プログラミング教育が創造性を育むと言われるのか?

新しいものを創るにはプログラミングが必要、だからプログラミングを学べば新しいものが創れる、すなわちプログラミングができるようになると創造性が身に付く、という論理の飛躍かな、と個人的には考えている。

 

なんとなく、創造性という言葉を、漠然と使っているのではないだろうか?

調べてみると、創造性という言葉は、ウィキペディアにもページがない(投稿時点)。

創造的な人として僕が真っ先に頭に浮かぶスティーブ・ジョブスは

創造性とは「なにかをつなげること」なんだ。

http://diamond.jp/articles/-/150351

と言ったらしい。

 

では創造性とは何なのか?創造的な人とはどんな人なのか?

 

僕が定義するならば、「新しいことをひらめいて」「それを実行に移せる(あるいは表現できる)」人は創造的な人だと思う。

 

じゃ、新しいことをひらめくにはどうしたらいいのか?

子どもに、何でもできるツールを渡しても、それで目新しいことはあまりやらない。むしろ、知っていることの半歩先の(あるいは半歩ズレた)ことをやる。

いきなりすごいことをひらめく天賦の才能を持った人もいるだろう。でも普通の人は、いろんな経験することでこそ、その半歩ズレた世界が広がっていき、ひらめくことが増えていくのだと思う。経験の延長にひらめきがあると思う。

そして、いろんな経験をどんどん体験するために必要なのは、「未知のことでも失敗を恐れずにとにかくやってみるマインド」と「ダメでも試行錯誤して解決しようとするマインド」だろう。

これは、ひらめいたことを「実行に移す」ために必要なものでもある。

 

つまり、(僕が定義する)創造的な人になるには(天才はおいておき)、

未知のことでも失敗を恐れずにとにかくやってみるマインド

ダメでも試行錯誤して解決しようとするマインド

を身につけるようにしたらいいのだ。

 

 

うん、これは、プログラミングの学びですごく大切なことであり、適切にプログラミングを学習すれば身に付きそうだ。

ただ、プログラミングができてもこれらのマインドが身に付いているとは限らない。単に論理的思考力が高いだけの人はできちゃうし、暗記が得意でパターン化された問題が解ける人でも、プログラミングはある程度できちゃうから。

 

つまり。

プログラミングを学ぶなかで(僕が定義する)創造性を育もうと思ったら、プログラミングができるようになることを目的化するのではなく

未知のことでも失敗を恐れずにとにかくやってみるマインド

ダメでも試行錯誤して解決しようとするマインド

を育むようなプロセスこそを大事にするべきだと思う。

 

他の子より進むことや作品の完成度を求めるのではなく、そのプロセスでどういうマインドを持っているか、それが伸ばせる環境を周りが用意しているか。

それことが大切なものなのだろう。

(そしてプロセスを大切にしていけば、すぐにではなくても、結局はアウトプットも自然と高まるはずだ)