探究学習と教育業界と保護者と

探究学習

教育を勉強し実践するほど、探究学習に魅力を感じます。
(探究学習の定義は、人により差異もあり、本題でない&長くなるので割愛)

ただ、保護者の方々、お子さんの教育に関心が強い方でも、探究っていってもピンとこないと思います。

 

保護者が求めるもの

うちの息子が通うのはちょっと変わった小学校。探究学習が特徴ですが、進学を検討しているときに、「探究学習だから」という観点でまったく考えませんでした。

テーマ学習という、自由研究の発展形みたいな、まさに探究学習の象徴的なカリキュラムがあります。
時間も多く割かれてて、面白いとは思いつつも、その重要性はよくわかっていませんでした。

そういったカリキュラムうんぬんより、その小学校への進学を希望したのは、

  • 通っている子が、いきいきしてて輝いてる
  • 授業が、正解を求めるのではなく、自分の頭で深く物事を考える
  • 子ども一人ひとりとスタッフが真剣に向き合って、子どもを一人の人格として扱ってくれている
  • 同調圧力がなく、人と違うことが悪いことでない、個性が尊重されている

というようなことでした。

 

保護者としては、その学校の子どもの様子、先生の子どもとの接し方、学校の雰囲気、そういうことが重要だと思うんです。

カリキュラムって、聞いても良し悪しを判断できないし、信頼できる先生がやるならイイモノだろう、くらいなのでは。

 

探究学習はいいのだけど

職業柄、教育を学ぶようになって、上記のような保護者が求めている状態を作り出すには、と考えると、探究学習が素晴らしい方法論であり、カルチャーというかベースを作り出すものだと、ようやく分かりました。

うちの小学校のテーマ学習の意図や、それがあるからこそのあの環境なんだというのもわかった。

ママ友が、「探究学習はアプリケーションじゃなくてOSだよね」って言ってました。そのとおりだと思う。

OSだからこそ、「OSが優れてるからここの教育っていいよね」って言っても伝わらない。

ジョブスが、「iOSがすごいからiPhoneはすごいんだよ!」とは言わないと思う。でもiPhoneのUXを作るにはiOSは必要不可欠だったはずであり、(少なくとも発売当初は)他を圧倒するすごいものだったと思う。

 

保護者とのコミュニケーションで気をつけること

つまり何を言いたいかというと、探究学習の素晴らしさを説明しようとしても、おそらく伝わらないということ。

探究学習の必要性がわかるには、多くのステップが必要であり、それは教育に携わる人が理解すればいいのであって、その理解を保護者に求めるべきではない。

もちろんその良さを伝えられたら、また保護者が理解してくれたら素晴らしいことですが、理解までに多くのステップが必要です。

 

僕が学べば学ぶほど、アルスクールのプロモーションが一般の感覚と乖離してしまうリスクがあるので、備忘録として残しました。

 

補足

教育業界って、どういう教育が素晴らしいかって視点で、みんなむちゃくちゃ真面目に真剣に考えています。まじで尊敬します。でも、保護者(ある意味顧客です)の視点だったり、マーケティング的にどう広めていくかって、あまり興味ないのか、非常に議論が弱い気がしています。

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